ゆらゆらタユタ

アラサーとゆとりを取り巻くもろもろ

友情

宮田和成は親友の形見

「もう帰っちゃうの?」 甘える腕をふりほどき、わたしは彼の家を出た。 三軒茶屋の駅近マンション。とはいえ電車はとっくに終わってるから、もうタクシーに乗るしかない。あと数時間待てば始発が出るけど、ことを済ませた男の部屋で、時間を浪費する術をわ…

嘘つきロミオと絶対死なないジュリエット

幼い頃から神童と呼ばれ、すくすく育って天才となった。奇抜な発想・泣きぼくろ・ちょっと抜けてるところがチャームポイントの22歳です。 大学生になったわたしは、趣味でアプリの開発をしていた。簡単に言うと、アプリを入れたスマホから、嘘のメッセージを…

ヨウくんと女と女と女

2年前と同じく、よく晴れた気持ちのいい日だった。 日差しは柔らかく、風はさわやかで、まさに結婚式日和。チャペルはステンドグラスが素敵だったし、披露宴会場は天井が高くて開放感がある。見事な庭園を絵画みたいに切り取る窓。テーブルやブーケにあしら…

ワンナイトラブにラブはあるのか

花から花へ、蜜を吸うようにワンナイトラブを繰り返しているわたくしですが、先日ひとりの友達に「何がワンナイトラブだよキモ、どこがラブだよマジキモい、ヤリ捨てされてるだけじゃんほんとキモ」と言い捨てられて、思うところがあったのでこうしてブログ…

都合のいいあなた

「いい加減まともな男を見つけろ」 390円のビール片手に諭されたあの日、ハタチのわたしが「まともな男なんかどこにもいない」とわめいたら、ちょっと間をおいて佐藤が言った。「……俺は?」。唖然。 佐藤は大学の同期だけど、年齢は2つ上だった。いつでも甘…

全員うるせえ、特にお前

「あのさぁ、マジでいいかげんにして」 そう言ったなっちゃんの視線は鋭く、体に穴が空きそうだった。何も言わないところからして、亜由たちも同じ気持ちなんだろう。男子は状況が飲み込めず、遠慮がちな視線をいったりきたりさせている。 なっちゃんの言う…

死者とセックス

「また死者とセックスしてしまいました」 そんな報告が空を飛び、彼女の手の中に届く。 死者とセックス わたしと紗江ちゃんは合コンで出会った。当日になって女の子が1人来れなくなり、急遽呼ばれたのが彼女だった。 わたしと合コン幹事は会社の同期で、幹事…

全自動お茶汲みマシーンマミコと女の敵は女な女

ある日の午後、マミコは中目黒のイタリアンレストランにいた。向かい合うのは坂口健太郎似の好青年。……であれば良かったのだが、残念ながら女子大時代の先輩だった。