ゆらゆらタユタ

アラサーとゆとりを取り巻くもろもろ

わたしが好きなら死んでくれ

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8年越しの片思いが実り、ショウくんに好きだと言われた瞬間、「今すぐ死んでくれ」と思った。

高校の入学式で一目惚れしたショウくんには当時幼なじみの彼女がおり、それがまた、可愛くて健気で素敵な子だった。そんなふたりのピュアでじれったく、少女漫画みたいな恋に割って入るのは、ほんっっっとうに胸が痛んだけれど、彼を手に入れると決めた時から、わたしは鬼で悪魔で修羅となり、倫理の果てまで行ってQ。犯罪以外は……まぁ一部はギリギリっていうか、アウトだったかもしれないですが……とにかくできることは何でもやった。「大きくなったら結婚しようね」。わたしの存在さえなければ、ふたりは幼い頃の約束をまっとうしていたことでしょう。

 

わたしはショウくんが大好きで、ショウくんを振り向かせるためにダイエット、メイク、ファッションで可愛い自分を作るのはもちろん、猛勉強してショウくんと同じ大学に入り、その後も研究、就活、人間関係、あらゆる努力を惜しまなかった。すべての理由はショウくんで、「ショウくんの視界と世界にいたい」以外の動機は一切なかった。

 

ショウくんが好きだ。鮮烈な一目惚れ以来、気持ちは色あせるどころか濃くなって、毎日大好きを更新中。顔が好き。背の高さが好き。カバーのかかった文庫本が常に鞄に入ってるとこが好き。喋り方が、努力家なところが、誰に対しても態度を変えないところが、初めての彼女と10年続いた一途さが好き。ショウくん以上の人はいないし、いてもわたしはショウくんが好きだ。ショウくんが総理になっても好きだし、犯罪者でも愛してる。

 

で、で、そんな大好きな、神様に近い、いや神様よりも信仰しているショウくんが、わたしのために彼女と別れ、このたびわたしを「好きだ」と仰ったのです。鐘がなる。天使のラッパ、ファンファーレ。この喜びは、この世の言葉では語り尽くせない。歌って踊って道行く人に投げキッス、全財産を募金箱にぶち込みたいような気分でしたが、歓喜の嵐が去った時、大好きな映画のエンドロールを見ている気持ちになったのです。

 

ショウくんに愛されること。それだけが人生の目標でした。今この瞬間は、わたしはショウくんの心はわたしのものです。けれど、明日どうなるかなんてわかりません。わたしが長い長い時間をかけてショウくんを略奪したように、元彼女だって彼を振り向かせることが可能です。皮肉なことですが、ショウくんを心変わりさせられるのは、わたしが証明してしまいました。

 

手に入るかわからないものを追いかけ続けることはできても、自分の持ち物をいつ奪われるか怯え続ける生活には、わたしはきっと耐えられない。だからショウくんには、わたしへの新鮮な愛を宿したまま、人生を終了させてほしい。そうしてはじめて、ショウくんのわたしへの想いは永遠となる。そういう風に思いませんか?

 

大好きな映画の続編は見たくないんです。

続編の出来がクソだったら、全部台無しになっちゃいますよね? 2が傑作になる可能性より、1の思い出が汚される可能性を重視する。わたしはそういう人間なんです。

 

少し話は逸れますが、白雪姫の女王は、義理の娘を殺そうとしました。娘が自分より美しく育ったからです。でも本当に動機は嫉妬だったのでしょうか。

白雪姫ひとりを葬ったとて、深田恭子、佐々木希、橋本環奈、玉城ティナ……信じられないくらい可愛い女の子たちが、今後いくらでも産まれてくるわけです。女王が老いて、平均よりも醜くなったら、この世の女の半分を殺すんですか? ちょっと無理がありますね。

わたしが思うに、女王は白雪姫が好きだったんです。そして自分を含めた『美しい女』も好きだった。だから好き×好きが最大になる瞬間に、死んでほしかったんじゃないでしょうか。だって、美しいことが許せないならもっとこう、方法はあるじゃないですか。顔を傷つけるとか酸で焼くとか。

殺すなら殺すで、何らかの理由をつけて処刑するとかもできましたよね? でもあの人は、白雪姫の名誉を傷つけることはしなかったんですね。

その上、王子様がキスしたくなるような綺麗な死に顔で逝ける毒リンゴを自ら開発。「わたしが作りました!」生産者の顔が見える毒リンゴ。それって、もはや愛なのでは?

 

関係ない話が長くなりましたが、そういうことで、ショウくんに死んでほしいと思います。わたしはショウくんのお葬式で、堂々と1番泣けるポジションにいたいのです。毒リンゴのレシピは流石にネットになかったけれど(女王はクックパッドとか使わないっぽいです)、大学時代の友人が殺人アプリを作ったので、それを使ってみるつもりです。ショウくん、本当に大好きだから、命が燃え尽きるその瞬間まで、わたしのことを好きでいて。

 

おしまい

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